家の棟方志功

トラオと文房具屋さんに行きました。
そしたら、トラオが手に握りしめて、欲しがったのが
「おかーーさん。ぬりえー。かって～～」
ええ？ぬりえ？！トラオが塗り絵、欲しいって？なんの？！
・・・電車でした。
トラオ、は以前は図書館で借りる本は、電車・電車・電車・飛行機・車・・・だったのに、最近は、まったく乗り物の本は借りなくなったのね。
だから、もう電車に興味がなくなったのかしらと思っていたけど。

そういや、私も幼稚園の頃、（幼稚園に入る以前だったような気もするが）塗り絵大ブームだった時があったな～。
「キャンディキャンディ」とか「はいからさんが通る」とか、同じ塗り絵を何度も何度も買ってもらって、とにかく塗って塗って塗りまくっておった。。
そんで、母に「また、同じ塗りを絵買うの？」と、あきれられていた。
（あとから漫画を読んだので、内容はしらなかった・・・）

さて、トラオ。家に帰って猛烈に色塗り開始！！
ぬりぬりぬり～～～！！！
がががが～～～！！
前のめりになって、鉛筆を握りしめ、塗り絵と格闘するトラオ。
その姿は・・・棟方志功！！
ご飯を食べおわってすぐ
「おかーさん、ぬりえする」
お風呂からあがって
「ぬりえする」
朝起きて
「ぬりえしていいー？」（好きにして・・・）

その制作態度・・・・頭がさがった。
そして、私が子供の頃、ぬり絵の仕方は、輪郭を丁寧にぬって、中もきれいにぬっておった。丁寧が良いと、自分で思い込んでいたけど。
この子のぬり方は本当に版画を彫っている棟方志功のように、
「がりがりがりがり」
と、こう何というか、鉛筆に描かされているような・・・「無我」を感じた。

人には、人それぞれの制作スタイルがあって、別に丁寧でなくてもまったくかまわないんだな～～・・・
私がたまたま、ちまちまちまちました、職人気質だっただけなんだな。
丁寧で、腰が重くて、いいもの作りたいって気持ちだけで、全然作れないでいるより、勢いで作っちゃったほうがいいかもしんない。
トラオを見て、母ちゃん丁寧至上主義を捨てた。

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